東洋医学基礎知識の最近のブログ記事

この春、産経新聞に掲載された記事で話題になった、国際疾病分類(ICD-11)に東洋医学の病名が盛り込まれるという件について、お話を聞いてまいりました。

JLOM分類・用語及び病名分類委員会・辞書編纂委員会報告会

ISO/TC247 並木隆雄先生
漢方・中医学関連の原料・製品・用語に関する標準化
・ISOとは:民間非政府組織、本来はモノの標準化、中国はサービス、教育、訓練なども盛り込みたい
・WTOのTBT協定:国内規格よりも国際規格を優先=ISOで決まったらJISの決まりを変えられてしまう。輸出入においても。
・JLOMとは:2005年設立、WHOのために作った
http://jlom.umin.jp/
・日本の対応:
 産:日本漢方製薬協会、日本理学療法機械工業会
 官:経産省、厚労省
 学:JLOM
・2018年の全体会議@上海
 TC249のタイトルが正式にTCM(中医学)となる
 5つのワーキンググループの内訳 
  1、2→生薬(産官学)
  3(鍼)、4(鍼以外の器具)→鍼灸・伝統医療器具→産官学
  5→用語(JLOMが力を入れたい)
 教育関係、臨床的事項の標準化にスコープを拡大する可能性(日本はWHO主導をのぞむ)まずは鍼灸、のちに生薬。
 →日常診療の一部を規定されてしまう恐れ
 中国はたくさんの人員を送り込み、発言力を高めている
 今後の課題
  1、日本生産生薬の権利確保
  2、TCM、韓医学と東洋医学の違いの確認
  3、提案の質の担保(日本の良心)

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今日私にとっての一番のお話は、総会の予定にはない発表でしたが「大韓スポーツ医学会、平昌五輪&パラリンピックの活動記録」です。
2018年1月31日から2月26日まで、平昌選手村での施術の報告です。
学会所属の漢方医(韓医)25人が、リハビリ医学科、内科、耳鼻咽喉科、神経科、婦人科の診療を鍼、漢方薬、チュナ(オステオパシーのようなものだそうです)、吸い玉、テーピング、運動療法、物理療法によって行ったそうです。
施術を受けたのは42カ国の選手、役員、ボランティアなどで、計892名です。
興味深かったのは、鍼治療は70%が初めての体験で、満足度は73.8%が大満足、21.8%満足、4.4%が普通だったそうです。
選手の立場から言えば、オリンピックという大舞台で、受けたことのない治療を海外で初めて受けるというのはとてもチャレンジングなことで、成績に影響しかねないことなので治療結果に対する見方はシビアだと思います。
そんな中、高い評価を得たというのは感心しました。
きっと施術者の治療に対する姿勢も、大いに評価されたのだと思います。
発表後に挨拶をさせていただきましたところ、発表された医学会の方はテコンドー6段で、共通の知人(韓国人)がいました。
意外な出会いに驚きましたが、とても嬉しいご縁が繋がりました。
日本・東京五輪で施術される際にはお手伝いできたら嬉しいです。
www.sskm.or.kr/en

次にご報告したいのは、WHOで最前線にいらした斎藤先生のAMR(薬剤耐性)に関するお話です。

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今日は第69回 日本東洋医学会学術総会に参加しました。明日、明後日と3日間開催されます。

今日一番興味深かったのは「一味の生薬から治療を考える〜黄耆〜」で峯クリニック・峯尚志先生の「三焦経から黄耆をたどる」というご講演でした。
三焦経・心包経とは一体何なのか?

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この時期に体が重い、だるい、頭がすっきりしないとお悩みの方は、東洋医学では「脾」の働きを高めてあげるようにします。

東洋医学の「脾」は、西洋医学の「脾臓」と同一ではなく混乱されることが多いので、簡単にご説明しますね。

「脾」は膵臓を含む消化器系の司令塔と考えられています。
「胃」と表裏の関係で、どちらかが高ぶると他方は弱ると考えられています。例えば、たくさん食べて胃を働かせすぎると脾の働きが低下します。脾は消化をつかさどる他、水分の代謝や「気」を持ち上げる働きをしています。

つまり「脾」がうまく働かないと、体が重い、だるい、頭がすっきりしないといった症状が出やすいのです。「脾」は湿気に弱く、甘いものの過食でも働きが低下します。
重症になると気分が落ち込む、むくみが取れない、さらには頭痛、めまい、内臓下垂などいずれ「未病」の域を脱してしまいます。

そこで梅雨の時期の養生法はズバリ!

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この時期におこりやすい不調について、東洋医学の古典ではどう考えるのかと、その治療法をご紹介したいと思います。少し難しいかもしれませんが、治療家の方にもご覧頂けるよう詳しく書いてみます。

暦で小雪(11/13)〜大寒(1/17)頃までを古典(素問)では「終わりの気」と言います。

この時期は太陽寒水なので気候はかなり寒く寒霜が堆積し、雨量が偏多傾向にありますので湿気が増え、陰の気が凝集して水は固まり陽気が遮断されます。こうして腰痛や関節がスムーズに動かなくなると考えます。

またこの時期に冷えの為に経絡の働きが悪くなって悪化するアトピー症状には、腎経を補うのではなく瀉します。

時期によって体を蝕む原因となるものを「時邪」といいます。例えば11/13頃に不調が現れたり、冬至前後から体調が変わったり、などと言う方には時邪と診て以下の様に対処します。

この時期を前半と後半に分けて、治療法が示されています。

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●風邪薬は対症療法?!

風邪をひいたら風邪薬、と思っている方も多いと思います。 
実はこれはあまり正しくありません...。

一般的な風邪薬というのは、総合感冒薬といって、発熱、頭痛、咳、くしゃみ、のどの痛み、鼻水、鼻づまり、関節・筋肉の痛みなどの普通感冒の諸症状を緩和するのが目的であり、風邪が治るわけではありません。いわゆる「対症療法」と言われる症状を抑えるだけのもので、原因治療ではないのです。



2007年のInternal Medicine(日本内科学会機関誌)には、抗炎症薬は風邪症状を軽減するかもしれないが、早く治すどころかむしろ治りが遅くなる可能性があるという研究が掲載されています。

薬で
・重い風邪の症状は三日間で軽減
・活動を制限した日数が2.7日から2.1 日に減り
・症状がすべてなくなるまでの期間が、8.4 日から8.9 日に増えた



風邪というのは、そもそも風邪ウィルスというのがあるのではなく、風邪症状を引き起こす様々なウィルスや、場合によっては細菌によるものもあるのです。 
普通感冒の出た状態を、風邪症候群と言うのです。

ちなみに風邪で処方されるお薬の代表は「抗生物質」ですが、近年厚労省からこのような発表があります。お薬使用の可否はもしかすると、「症状を抑える必要性」と「自分の免疫力を守る」ことのどちらを優先するかという選択かもしれませんね。


●東洋医学的養生法

原因であるウィルスや細菌をやっつけるのは、結局は自分の身体の自然治癒力(免疫力)なんです。

治すのに大事なことは、
・十分な休養
→ウィルスをやっつけてくれる免疫にエネルギーを集中するために、余計なことには使わないようにします。 

・しっかり栄養補給
→
風邪をひくと、食欲が落ちる場合がほとんどですが、エネルギーがないと話になりません。のどを通りそうなものと水分をしっかりとって下さい。どうしても食べたくない時は、経口保水液やスポーツドリンクがオススメです。 


・お風呂→
微熱程度であれば、湯冷めに気をつけシャワーで身体を清潔にして、しっかり寝てくださいね。38度を超えるような高熱(わきの下や内腿などを同時に冷やすのが効果的)でない限り、特に冷やす必要はありません。これはウィルスを退治するために熱が出ているのです。 
おでこを冷やすのは気持ちいいので、精神的に楽になるかもしれません。大切なのは温かくして汗を出して、衣類がぬれたらすぐ着替えることです。


●「風邪に葛根湯」は本当?

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汗のお話

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暑い日が続いていますので、今日は東洋医学では【汗】をどうみるか、ご紹介しようと思います。どこに汗をよくかくか、汗がどんな出方をしているかで、東洋医学的分類をしてみました。


●汗をかく部位別診断

頭・顔面部(頭汗といいます):
 上焦邪熱・・・肺・心に不要な熱が鬱滞
 中焦湿熱・・・脾・胃などに湿(余分な水)と熱がある

手足(手足心汗といいます)に多汗:
 陰経鬱熱・・・陰の経絡(腎、脾など)に熱が鬱滞
 陰虚・・・陰(熱を冷ます物質)の不足
 脾胃湿熱・・・脾・胃に湿(余分な水)と熱がある

半身(患側は無汗):
 痰濁・・・体内の不要な湿(水)が鬱滞
 瘀血・・・どろっとした栄養できない血


*肺・脾・腎等の五臓は、西洋医学の肺・脾臓・腎臓とイコールではありませんので、ご注意下さい。東洋医学の臓腑は、物理的な臓器と生理的な作用を含めて肺・脾・腎などと読んでいます。区別する為に「腎臓」(=西洋医学)、「腎」(=東洋医学)というように表記します。
 

●汗の出方による分類

汗をかきやすい・・・熱症、気虚症
汗をかきにくい・・・寒症

*○○症というのは、東洋医学の診断名(体質/体調)です。

(ここからは中級者向けです。興味がある方はご覧下さい!)

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梅雨の大敵「痰湿」

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東洋医学では、体内において「気」「血」とともに人体を構成し、生命を維持する大切な水分を「津液=水(すい)」とよんでいます。この一部は「血」になるため「血」の原料でもあります。

津(しん):さらさら→体外にでると、汗、涙、唾に
液(えき):ねばねば→体内で関節、臓腑、脳などを潤す

この津液が停滞したり、凝集(かたまったりあつまったり)すると生理作用が発揮できずに、体に不要な「病理産物」に変化します。これを「痰湿(たんしつ)」と呼びます。

痰湿は体や頭の重だるさ、浮腫のもとになります。
このような状態の方の舌は胖大になり、べとっとしたコケ=膩苔が舌の上に付着し、滑脈と言われる玉が転がるような脈になります。

では痰湿の特徴や対策について、詳しく見ていきましょう。

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お待たせしました、東洋医学(中医学)的にはコレステロールをどう考え、薬膳ではどのようにアプローチしていくのか、「脳血管障害(中風)」を例にご紹介したいと思います。

中風:突然倒れて意識がなくなったり、口や目がゆがんで言語障害や半身不随などが起こったりする病気です。この病気は急に発病して症状の変化が早く、めまい等の症状が有り、自然界の風が起こすようだと言うことでこの名があります。

多くの場合、もともと体を冷ます役割を担う腎陰が不足し、相対的に肝陽が旺盛な体質の人が、精神的なストレス、飲食・飲酒やセックスの不摂生が原因で陰陽のバランスをさらに乱し、気血が逆行し、水分の代謝産物である痰が熱をもって経絡の流れを阻害して起こると考えられています。


中医学的分類

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「水」は、「津液」ともいい、湿気の多い日本ではこの不調がおこりやすいので、対策をする為のヒントになればうれしいです。

「水(津液)」とは:
「血」と源は同じですが、「血」以外の体液のことです。
例えば、リンパ液から鼻水まで、体内の赤くない液体全部です。
潤いと栄養を与える作用があります。

津液は、津と液に分けられます。
・津:澄んでさらさらとした体液で、汗や尿など。
・液:粘り気があり、髄液、涙、鼻水、唾液など。

働き:
 ①臓腑や身体各所を潤します。
 ②身体の恒常性を保ちます。

*恒常性(ホメオスタシス):生物体が外部環境の変化や食物の影響にもかかわらず、体温 ・ 血糖値 ・ 血液酸性度などの生理的状態を一定に保つことと、その仕組みのこと。


「水」が病むと・・・水滞(水の停滞)、津液不足

水滞(痰湿)・・・津液が停滞すると、冷えを生じます。これが熱せられると痰湿となって、気血の流れを邪魔します。

 症状:

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